SB Telecom Vietnam、SHINEC、Litehouse、VietABankの4社、スマート&グリーン産業団地のエコシステム開発に向け協業
プレスリリース
SB Telecom Vietnam、SHINEC、Litehouse、VietABankの4社、スマート&グリーン産業団地のエコシステム開発に向け協業
SHINECが開発・運営する産業団地内の製造企業向けに、テクノロジーと金融、導入支援サービスを組み合わせたソリューションパッケージを提供。産業団地の運営効率向上やESG目標の達成支援、日本企業によるFDI(海外直接投資)の誘致・拡大を目指す。
ソフトバンク株式会社の子会社であるSB Telecom Vietnam Co., Ltd.(以下、SB Telecom Vietnam)、SHINEC Joint Stock Company(以下、SHINEC)、Litehouse Co., Ltd.(以下、Litehouse)、VietA Commercial Joint Stock Bank(以下、VietABank)の4社は、ナムカウキエン(Nam Cau Kien)産業団地に入居する製造企業や工場を対象とした、テクノロジーと金融、導入支援サービスを組み合わせたソリューションパッケージの研究・構築・提供に関する基本合意書(MOU)を、2026年8月6日に締結しました。
このMOUは、4社の強みを集結したパートナーシップの第一歩となるものです。具体的には、SHINECの産業団地開発におけるインフラと実績、SB Telecom Vietnamおよびソフトバンクのテクノロジーと日本の顧客基盤、Litehouseのデータ統合やAIソリューションの導入コンサルティングおよびノウハウ、VietABankの金融商品やキャッシュフロー管理、貿易金融のノウハウを相互に連携させます。
4社は、今回のMOUに基づき、具体的なプロジェクトを共同で検討し、製造企業向けのソリューションパッケージの構築を進めます。SB Telecom Vietnamは、ソリューション提供や技術コンサルティング、営業支援を担います。VietABankとLitehouseは、パートナーや見込み顧客との接続、コンサルティングサービス、ソリューションを提供します。SHINECは、産業団地内のインフラと実際の運用環境を提供し、既存の入居企業と各パートナーのソリューションをつなぎます。
ナムカウキエン(Nam Cau Kien)産業団地で、SB Telecom Vietnam、SHINEC、LitehouseおよびVietABankの代表者がMOUを締結しました
インフラ、テクノロジー、データ、金融の強みを融合
SHINECは、ソリューションを実際に検証・運用するフィールドを提供する役割を担います。SHINECは「スマート・エコ産業団地」モデルの開発を目指し、総面積1,600ヘクタールを超える産業団地システムを展開しています。SHINECの代表的なプロジェクトであるナムカウキエン産業団地は入居率100%を達成しており、新たなソリューションの試行・評価・展開に向けた実用的な基盤となっています。
SHINECは用地や技術インフラの提供にとどまらず、行政機関との交渉、投資手続きの支援、土地賃貸コンサルティング、工場の建設・運営プロセスにおける企業伴走の豊富な実績を有しています。これにより、単なるアドバイスの提供にとどまらず、実際の生産現場でテクノロジーや金融ソリューションの効果を検証することが可能です。
SB Telecom Vietnamは、技術力とソフトバンクの顧客基盤へのアクセスを提供します。ソフトバンクは、多数の法人向けソリューション群を保有し、通信領域のみならず、AI、ロボティクス、クラウドコンピューティング、セキュリティ、エネルギーマネジメントなどの幅広い分野をカバーしています。
産業団地で導入検討を進める主なソリューションは、スマートファクトリーおよびIoTシステム、設備のリアルタイム監視、異常の早期アラート、ネットワーク・サーバー・クラウドインフラ、アクセス制御およびデータ漏洩防止、AI、自動化システム、エネルギー消費量の監視、CO2排出量の可視化、産業団地運営データ分析プラットフォームなどを含みます。さらに、 SB Telecom Vietnamは「Japan Desk」の設立を検討します。これは、企業ネットワークやB2Bメディアシステム、日本のビジネス文化に関する知見を生かして、東南アジアへの進出や事業拡大、サプライチェーンの多様化を模索する企業とSHINECをつなぐものです。SB Telecom Vietnamは、日本からベトナムへの進出を検討している企業とSHINECの橋渡し役として、パートナーネットワークの強みを生かして現地インフラの整備を含めた支援を行い、日系企業が安心して東南アジアに進出できるようサポートします。
Litehouseは、データ基盤、AI、システム統合のコンサルティングおよび導入を担います。単一の技術製品を提供するのではなく、現況評価、デジタル化ロードマップの策定、データプラットフォームの構築、既存のERPやMESなどとのシステム連携、ダッシュボード構築、AI・自動化の導入、導入後の運用支援まで、具体的な事業課題と投資対効果(ROI)に即したアプローチを行います。
また、Litehouseの専門チームは製造分野において設備総合効率(OEE)、チョコ停・設備停止時間、不良品率、生産アウトプットなどの指標を分析する他、リアルタイムOEE監視、設備トラブルの予知保全、親会社向けレポートの自動化などのアプリケーションの導入支援を行います。
VietABankは、金融面における機能を補完します。個別のプロジェクト評価および融資規程に基づき、工場建設、生産ライン投資、生産能力の増強、設備の近代化に必要な資金調達ソリューションを検討します。
また、VietABankは信用状(L/C)や原材料・製品の輸出入などに関わる貿易金融サービス、JPY・USD・VNDの為替リスクヘッジソリューション、同一グループ企業間での集中口座、キャッシュフロー管理ソリューションなども提供可能です。
(左から)VietABank トランスフォーメーション・ディレクター チャン・チュン・キエン氏、SB Telecom Vietnam ジェネラルディレクター 柵真沙史、SHINEC 会長 ファム・ホン・ディエップ氏、Litehouse 創業者兼CEO ヴー・ティ・ビック・チャム氏
産業団地の入居企業へ直接的な価値を創出
SB Telecom Vietnam、SHINEC、Litehouse、VietABankの4社による協業の最大の特徴は、従来は企業が個別に手配していた各種サービスを、一つのパッケージとして提供できる点にあります。新たに産業団地に入居する企業は、産業団地インフラ、投資コンサルティング、スマート製造技術、データ基盤、ESGソリューション、最適な資金調達手段にワンストップでアクセスできるようになります。
また、既存のテナント企業も、IoTやスマートファクトリー、設備のリアルタイム監視ソリューションにより、設備停止時間の削減、稼働効率の向上、レポートの透明性向上などの効果が期待できます。また、エネルギー監視やCO2排出量の可視化システムにより、電気代などのコスト管理、無駄な消費の特定、顧客や親会社からのESG対応の要求への対応が可能となります。
セキュリティ対策、アクセス制御、データ漏洩防止ソリューションは、ハイテク企業や日本企業が特に重視する生産情報、知的財産、稼働データの保護に寄与します。あわせて、金融支援サービスを活用することで、初期投資の負担を抑えて生産ラインのアップグレードや工場の拡張を実現できます。
SHINECの会長であるファム・ホン・ディエップ(Pham Hong Diep)氏は次のように述べています。「この協業の最も大きな価値は、個別のサービスを単に追加することではなく、産業団地インフラ、テクノロジー、データ、金融を一つのシームレスな投資・運用プロセスとして統合できる点にあります。これにより、投資家は初期段階からコスト、導入期間、生産効率、環境・社会・ガバナンス(ESG)基準をより適切にコントロールできるようになります。」
4社のパートナーシップの価値について語るSHINEC会長のファム・ホン・ディエップ氏
実際のニーズに基づくスモールスタートと定量的評価
今後のロードマップとして、初期フェーズではSHINECの産業団地内で稼働する企業のニーズ調査を実施し、優先度の高い産業団地1カ所で技術インフラの評価を行い、顕著な効果が見込まれる課題を2~3件選定します。
実証実験(パイロット運用)段階では、スマート運用監視またはエネルギー最適化を中心に1~2つのソリューションに絞って取り組みます。VietABankは条件に合う一部の入居企業を対象としたパイロット金融パッケージを検討します。取り組みの効果は、コスト削減額、投資回収期間、運用効率、企業の満足度などの指標に基づいて評価・検証します。
実証実験の結果を取りまとめた後、4社は展開規模を拡大し、SHINECの産業団地全体へのソリューション展開を段階的に広げるとともに、Japan Deskを本格稼働させ、新規FDI投資家向けの統合パッケージ「Smart IP」の提供を検討する予定です。

